FPわかし’s blog

目指せ!お小遣い投資家

収入を増やす方法

ここでは収入を増やす方法を解説します。一般的には、出世する、転職する、副業するなどと言われますが、ここでは誰でも確実に収入を増やせる方法を説明します。

 

その方法は「共働きする」ということです。収入が増える画期的な方法を期待していた方には申し訳ないですが、働くことが収入を上げる最も確実な方法です。結婚している二人の共同作業という条件がつきますが、時間という武器を最大限に活用して、まとまったお金を手にすることができます。

 

太郎くんと花子ちゃんは結婚したての新婚カップルです。太郎くんは会社員で毎月お給料をもらっており、花子ちゃんは専業主婦でした。あるとき、花子ちゃんは久しぶりに友人に会い、その友人が最近始めたパン屋が忙しいためお手伝い程度に働くことにしました。週に3~4日ほど働き、月の収入は8~9万円ほどです。

 

空いた時間に働けて、以前から興味あったパン作りのことも学べるし、友人なので気を使うこともなく、楽しく仕事をすることができています。基本的に生活費などは全て太郎くんのお給料でやりくりし、花子ちゃんの収入は全て貯金することにしました。そんな生活が10年ほど過ぎたころ、花子ちゃんの銀行口座残高は1000万円になっていました。

 

結婚した夫婦が共働きといっても、2人ともフルタイムで仕事をガンガンするということではありません。夫婦のうちどちらかが、空いた時間にストレスが溜まらない程度で月8万4千円の収入が得られれば年間100万円が貯まります。単純に10年続ければ1000万円が貯まります。その間に子どもが生まれたとしても、できる範囲で収入を確保しておき、子どもが小学校に入ったら土日を含めて働く時間を増やすこともできます。 

 

先の例で出てきた花子ちゃんですが、結婚していることでいくつかメリットがあります。会社員の太郎くんは厚生年金を払う第2号被保険者であり、花子ちゃんは被扶養配偶者で第3号被保険者となります。少し難しい言葉が出てきましたが、簡単に言うと、花子ちゃんは年金の支払いを免除されるということです。さらに、花子ちゃんの年間所得が103万円以下※なら税金がかかりません。つまり、花子ちゃんの収入はそのまま貯金できるのです。

※通称「103万円の壁」と呼ばれ、基礎控除38万円+給与所得控除65万円までは非課税という制度です(令和2年から制度が変わりますが年間100万円であれば非課税のままです)

 

さらに、花子ちゃんの収入を毎年投資に回したとすると、どのくらい増えるのか計算してみましょう。この計算には「年金終価係数」というものを使用します。もし、年間100万円を2%(税金が引かれるので実質1.6%)の利回りで投資したら、以下のような金額になります:

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年金終価係数 1.6%

10年で1075万2千円になります。単純に貯金するより75万2千円も多く貯金することができます。自由に使えるお金が1000万円以上あるというのは経済的な余裕ばかりでなく、精神的な余裕も生まれます。

 

この方法は、特に若い夫婦の方々には是非やっていただきたいです。もし、30歳くらいから始めたら40歳くらいで1000万、45歳で1500万円の貯蓄ができます。時間とは全ての人に平等に与えられている強力な武器ですのでお金を貯めることに活用すべきです。

 

ちょっと想像してみてほしいのですが、宝くじで1000万円当たったらどんな気分になりますか?きっと「あれもできる、これもできる」と想像しただけでウキウキな気分になります。それが10年という時間をかければ誰でも実現できるのです。そして、10年というのは長いようですが、過ぎてみるとあっという間だと思います。気づいたら貯まっていたという感覚で1000万円を手にできるのですから是非やってみていただきたい方法なのです。

 

ここで、収入を増やすことについて一つだけ注意点があります。それは生活レベルを上げないことです。収入が増えると生活レベルを上げてしまう方が多いのですが、これをやると貯蓄できないばかりか、借金に頼るような状況になる場合も出てきます。実は、年収1000万円くらいが一番危険と言われます。お金に余裕が出ると「あれも、これも」と欲が出てきて生活レベルが上がります(海外旅行、高級外車、タワーマンションなど)。そのため意外に貯蓄額が少なく、いったん上げた生活レベルを下げることは難しいため、何かの理由で年収が下がると一気に借金に頼るようになります。

 

昔は小さな白黒ブラウン管テレビで満足していましたが、今は薄型大画面のカラーテレビですので、今から白黒テレビに戻れといってもムリです。これと同じように、いったん上げた生活レベルを下げるのは非常に困難になります。もし無理に下げてしまうと大きなストレスを抱えることになり、そのストレスをどこかで発散しようと新たな問題が勃発するようになります。

 

逆に、飛行機のファーストクラス(ロサンゼルスまで片道120万円くらいです)に乗れないからといって大きなストレスを抱えることはありません。つまり、今の生活レベルを上げなくてもストレスは溜まらないけど、生活レベルを下げると大きなストレスになるということです。ですから、収入が上がっても貯蓄を確保するために生活レベルを維持することを心がけましょう。今の生活レベルでも十分に人生を楽しめる方法はあるはずです。

 

最後に余談ですが、お互い働くことで、家事や育児も分担してやるということにより夫婦仲が良くなるというメリットもあります。夫は働き、妻は家事と育児という昭和的な関係性ができてしまうと夫は家事と育児を前向きに手伝うことができません。「こっちは働いているのに何で!」という想いがあるからです。一方で、妻の言い分は「こっちは全部1人でやってるのに!」という想いがあります。

 

どちら主張も正しいがゆえに、このままでは絶対にうまくいきません。でも、お互い働くようになると、家事や育児も分担することになりますから、無理せず自然と助け合うようになってきます。子どもがいると精神的にも体力的にもたいへんなのですが、お金は貯まるし、夫婦仲は良くなるし、一石二鳥の方法だと思います。