FPわかし’s blog

目指せ!お小遣い投資家

教育費のこと その1

子どもがいる家庭では教育費が大きな負担となって家計にのしかかります。人生では3つの大きな買い物があるとされ、1つ目が住宅資金、2つ目が教育資金、3つ目が老後資金です。このうち、教育費は唯一「いつ必要になるかが予測できる」という特性があります。

 

住宅資金はいつ新居を買うのかわかりませんし、老後はいつまで続くのかわかりません。しかし、教育費だけは子どもが生まれた瞬間から計画と準備ができるのです。子どもが中学生のときに高校受験と学費、高校生のときに大学受験と学費にお金がかかることが分かっているので予め準備(貯蓄)できるということです。

 

教育費への備えとなると「学資保険」が良く話題になります。教育費目的で積立していき、進学時に合わせてお金がおり、もし被保険者※に何かあれば保険料の支払いが免除されます。
※被保険者とは保険の対象となる人(一般的には働くお父さん)

 

しかし、教育費への備えは「低解約返戻金型」の終身保険が適しています。「低解約返戻金型」とは、途中で解約すると解約返戻金(解約時に戻ってくるお金)がとても少なくなってしまうけど、保険料の払込満了後は解約返戻金の増える割合が大きくなるという特徴があります。

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低解約返戻金型 終身保険

青で示した保険料が支払う保険料であり、払込満了まで保険料の払い込みが続きます。払込満了までの間に解約すると赤で示した解約返戻金が払込保険料よりも大きく下回ります(解約したら大損します)。払込満了後は、解約返戻金が徐々に増えていきます。保険金とは、被保険者に何かあった際に支払われる保険金です。

 

低解約返戻金型の終身保険のデメリットは、払込満了までに途中解約すると大きく損することです(図の青と赤の線の差が損する)。でも、教育費は途中で解約するものではありませんので、デメリットがデメリットにならないわけです。この途中解約するデメリットと途中解約しない教育費は相性がいいのです。

 

低解約返戻金型の終身保険と学資保険との大きな違いは、被保険者に何かあった際に受け取れる金額です。学資保険は保険料の支払い免除ですが、低解約返戻金の終身保険も保険料の支払いは免除(保険契約終了のため不要)となり、かつ支払う保険料の総額より高額な保険金がもらえるのです。しかも、学資保険は保証(特約)を加えることで結果として支払った金額よりも低い金額しかもらえないという、いわゆる元本割れを起こすこともあります。

 

子どもが生まれたら、低解約返戻金の終身保険に入り、払込満了を子どもが中学生になるときに設定して高校の教育費にします。そして、大学受験まで考えるなら払込満了を子どもが高校生になるときに設定します。こうすることで、教育費の積立がきっちりできるとともに、もし被保険者に何かあった際にはまとまった保険金を受け取れるわけです。