FPわかし’s blog

目指せ!お小遣い投資家

住宅費のこと

住宅は人生で最も高価な買い物となりますので、その際に利用する住宅ローンについて理解しておくことは大切です。ちょっとの違いでも長い期間になると大きな差になりますし、知識として知っているかどうかで変わりますので、住宅ローンについてはしっかり理解しておきましょう。

 

まず、住宅ローンで気になるのは金利です。金利が1%未満(2020年時点)ですので金利の低さから考えると変動金利(半年ごとに金利が変化する)がお得です。ただ、今後金利が上がっていくこともありますので、それを考えると固定金利金利が変化しない)がお得になる場合もあります。

 

固定金利タイプでは「フラット35」という住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供している最長35年金利が変わらないものもあります。条件としては、申込は70才未満で最大8000万円まで融資を受けられます。新築住宅だけでなく中古住宅や借換えでも利用可能です。

 

また、返済方法には元利均等返済と元金均等返済の2つの方法があります。

f:id:FPWAKASHI:20200526161800p:plain

元利均等返済は利息(黄)と元金(青)を合わせた毎回の返済額は一定です。最初のうちは利息の支払い割合が大きいため元金が多く残っている状態です。元金均等返済は元金の返済金額が一定となり、返済金額が徐々に減っていきます。元金均等返済の方が支払う利息は少なくなります。

そして、住宅ローンでは元金の全額または一部を返済する「繰上げ返済」ができます。繰上げ返済には、返済期間を短縮する方法と返済金額を軽減する方法の2つがあります。

f:id:FPWAKASHI:20200526164535p:plain

返済期間短縮は、毎回の返済金額は変えずに返済期間を短縮します。これにより、繰上げ返済した元金(オレンジ色)に対して利息(灰色)が減ります。返済金額軽減は、返済期間は変えずに返済金額を減らします。これにより、元金および利息が減ります。なお、返済期間短縮の方が利息の軽減効果が大きくなります。

繰上げ返済することで支払う利息が減るため、できれば繰り上げ返済をした方がお得というのが一般的な考えです。しかも、できるだけ早く繰上げ返済した方が効果的ということも言われます。これはこれで事実なのですが、繰上げ返済するお金を投資に回すという選択もあります。

 

繰上げ返済するということは、そのお金は余裕資金(今後しばらく使う必要がない)です。ですから、投資に回しても問題ないわけですので、投資の利回りと住宅ローン金利を比較し、投資の利回りの方が住宅ローン金利より上なら投資に回すべきということです。

 

計算してみたら分かりますが、投資の利回りが2%で住宅ローン金利が1%だとすると、投資によって住宅ローン金利分お金が増えいくということです。繰り上げ返済=金利の支払いが減るからお得という固定観点的な発想ではなく、本当にそうなるのかという計算が必要です。

 

また、住宅借入金等特別控除という制度があり、簡単に言うと年末の住宅ローン残高の1%が戻ってきます(初回は確定申告、2年目以降は年末調整で税金が還付されます)。つまり、住宅ローン金利が1%未満なので、結果として金利で払った金額以上にお金が戻ってきます。住宅ローン残高が減ってしまっては逆に困るわけです。

www.nta.go.jp

 

そして、住宅ローンを組むとき団信(団体信用生命保険に加入するケースが多いです。この団信は、住宅ローンの返済途中で契約者が死亡または高度障害になったときに住宅ローンの支払いを肩代わりしてくれるものです。つまり、住宅ローンの返済がなくなるわけです。さらには、ガン、脳卒中心筋梗塞の3大疾病にかかった場合に保険料が支払われる特約付きのものもあります。

 

最後に税金ですが、住宅を購入した後は固定資産税都市計画税の支払いが発生します。4月上旬に市町村が発表し、課税対象となる不動産の課税標準は3年ごとに評価は見直しされます。固定資産税は課税標準の1.4%、都市計画税課税標準の0.3%とされていますが、最終的には市町村で税率を決定します。住宅を買ったら税金の支払いが発生することも考慮しておきましょう。