FPわかし’s blog

目指せ!お小遣い投資家

分散投資と集中投資

投資のやり方でよく話題になるのが「分散投資と集中投資はどちらがいいのか?」というものです。結論から言うと「どちらでもいい」ということになります。これは、東京から大阪へ移動するときに、飛行機がいいか、新幹線がいいかという質問と同じで、目的に応じて変わるからです。

 

分散投資も集中投資も単なる手段です。何のために分散させるのか、何のために集中させるのか、そこが決まらなければどちらがいいというのは決まりません。先の例で言うと、お金をかけてでも速く移動したいなら飛行機、移動中にゆっくり仕事をしたいなら新幹線ということになります。そもそも、このテーマがメディアで話題になるのは、読者の関心が強いというだけです。似たようなテーマで「家は持ち家がいいか、賃貸がいいか」というのもありますが、どっちがいいというものではなく、人によってそれぞれということです。

 

話はこれで終わりなのですが、ここでは分散投資と集中投資をテーマに、投資家として「自分の頭で考える」ということについて解説していきます。つまり、分散投資か集中投資かについて、他人の答えを使うではなく自分の答えを出すということです。投資において他人とは違う独自のスタイルを築くことが非常に重要です。

 

なぜなら、他人と同じことをやっている限り投資では成功できないからです。成功者はほぼ例外なく独自のスタイルを確立しています。自分の頭で考え、独自の答えを見つけ出すことが必要です。もし仮に、その答えが間違っていたら、気づいた時点で修正していけばいいのです。

 

さて、分散投資とは複数の投資対象に分けて投資することです。分散させることのメリットはリスクを低減できるというのが一般的な答えです。しかし「リスク」とは一体何を指しているのでしょうか?自分にとってリスクとはいったい何なのだろうか、というリスクの定義とともに、リスクに対してどう対処するのかをしっかり考える必要があるのです。分散か集中かという選択から、そのベースにあるリスクを深堀していくということです。

 

ちなみに、私の答えは「まだわからない」です。ぼんやりとですが「不安の度合い」という感じです。今すぐ答えが分からなくても、投資をしていく中でだんだんと自分なりの答えが見えてくるのだと思います。ですから、仮説(仮の答え)を考え、それを検証(合っているか確認)という繰り返しの中で見つけ出していくわけです。そのため、対処法としてリスクは金額でコントロールするようにしています。

 

例えば、この先どうなるか分からない不安度(リスク)が高いものへ投資する際は少ない金額にする。もし失敗して(失っても)も授業料として受けとめる。不安度(リスク)が低いものへ投資する際は、徐々に金額を上げていくという対処です。分散してリスク対処するというより、金額を下げてリスク対処するということです。

 

【リスクとリターン】の説明でリスクとは不確実性であると書きました。これはこれで言葉の意味としては正しいのですが、リスクというものを自分で考えるという点から、世界一の投資家と呼ばれるウォーレンバフェットさんの言葉をお借りします。

 

"Risk comes from not knowing what you're doing."
"リスクとは自分が何をしているかわかってないときに起こる"

 

ウォーレンバフェットさんは数々の名言を残されていますが、その中でもこのリスクに対する名言は非常に鋭いなと感じます。分散投資だろうが、集中投資だろうが、自分が何をしているか理解していればリスクは起こらないということです。ということは、一般的な答えとは逆に、むしろ集中投資こそリスクが低いということになります。

 

例えば、投資対象として銘柄A、銘柄B、銘柄Cがあったとします。太郎くんは銘柄Aのことを熟知しており今銘柄Aに投資することがどういうことであるか理解しています。銘柄Bと銘柄Cについてはそれほどわからないので投資しません。花子ちゃんは銘柄A、B、C に投資することがどういうことかあまりよくわかっていません。ですので、銘柄A、B、Cに分けて投資することにしました。

 

一般的には花子ちゃんが分散投資によってリスクを低くしているという反面、「よくわかっていないというリスクを抱えている」から分散せざるを得ない。また、一般的には太郎くんは集中投資なのでリスクが高いという反面、「よくわかっているからリスクはない」から集中投資ができる。投資におけるリスクというものをじっくり考えてみることが投資家として重要な資質なのだと思います。