FPわかし’s blog

目指せ!お小遣い投資家

投資へシフトしていく日本

年金だけでは老後が心配という方は多いと思います。そもそも、なぜ老後を安心に暮らすための年金なのに、多くの人が心配しているかを説明しましょう。もともと年金というのは昭和の時代につくられたシステムで、高度経済成長の時代のものです。

 

どんな時代だったかというと、一家の大黒柱であるお父さんが会社で働くと年功序列という制度のもと年々給料が上がっていきました。また、終身雇用で60歳の定年まで働くことができました。そして、銀行や郵便局にお金を預けておけば高い金利でどんどんお金が増えていきました。年金を払う人(働く人)がたくさん支払い、年金をもらう人(60歳以上の人)の数は少なかったため、老後は安泰という状況がつくれたのです。

 

これに対し、平成から令和の時代というのは、年功序列や終身雇用の廃止、銀行金利はほぼゼロ、年金を払う人(働く人)が減り、年金をもらう人が大きく増えてきました。昭和という時代につくられたシステムが劇的に変化してきた令和時代には通用しなくなってしまったわけです。年金保険料2000億近くが消えてしまったグリーンピアなど年金の運用が失敗したことがありましたが、急激な時代の変化に古い年金システムが対応しきれないということなのです。

 

とはいえ、老後が心配のままでは困るということで、日本政府として年金に頼らず、個人でも資産形成することで老後を何とか乗り切ってほしいといくつかの制度を設けています。日本は資本主義の国ですから、全てを国に頼るということはできないと受け入れ、単に心配、不安という状態を続けたり、政治が悪いと愚痴を言っているより、何かできることを始めるのが賢明だと思います。

 

個人の資産形成において、NISA、ジュニアNISA、つみたてNISAというものがあります。『お小遣い投資家』は、NISAのみ利用しますので、ここではNISAについて解説します。年間120万円までの投資については税金の支払いを免除しますという制度です(2019年時点)。また、NISAの場合は投資における手数料が無料になります。NISAは必ず利用してほしい制度ですので、NISAについては金融庁のページで見ておいてください。 

www.fsa.go.jp

 

また、iDeCo(個人型確定拠出年金)というものもあります。『お小遣い投資家』は、iDeCoを利用しませんので割愛しますが、簡単にいうと老後の資産づくりのために投資すれば節税効果が大きいいう制度です。

 

日本政府がNISAやiDeCoという制度を設けているのは、税金が安くなりお得だから投資を始めてくださいという助言です。しかし、この助言は、投資を始めないと年金だけでは厳しい老後が待っていますよという警告でもあります。世界的には投資するのはごく普通のことであり、日本政府も投資に向けた制度を設け始めている今こそ日本も投資に向けて一歩踏み出だすことが必要です。